ニュース:「海外富裕層観光客呼び込みは東予から」と提言
愛媛県が、海外から富裕層の観光客の呼び込みを目指す中、政府系の金融機関などはサイクリングで知名度の高い「しまなみ海道」のある東予を起点にして、中予や南予に誘導する観光ルートが有望だと提言しました。
この提言は愛媛県と包括連携協定を結ぶ日本政策投資銀行と訪日客専門の旅行会社が共同で作成しました。
それによりますと、愛媛県今治市と広島県尾道市を結ぶ通称「しまなみ海道」はサイクリングコースとして海外でも知られており、健康意識が高く知的好奇心が旺盛な海外の富裕層の期待に応える可能性を秘めているとしています。
「しまなみ海道」のある東予は、コロナ前に海外の富裕層が多く訪れていた広島県や香川県と地理的に近い場所にあります。
このため提言では、観光客は滞在型の観光を前提にまずは東予に入ってから松山市がある中予、そして自然豊かな南予に行くルートを軸に付加価値を高めることが大切だとしています。
また、海外から愛媛県だけを目的地に訪日する人はほとんどいないことから「四国」や「瀬戸内」の地域が連携して、海外の富裕層が憧れる旅行先にしていくことが重要だと指摘しています。
これらの提言について、愛媛県の観光国際課は、「それぞれの観光資源に特化したガイドの育成やツアー商品の開発を行っていきたい」と話しています。
出典:NHK NEWS WEB 愛媛NEWS WEB
https://www3.nhk.or.jp/matsuyama-news/20220419/8000012683.html
コラム
各国のマスクオフ、PCR検査やワクチンパスの廃止など世界では新型コロナウイルスが過去のものになりつつエンデミックへの動きが目立ってきました。
それに伴い、海外では国内旅行だけではなく国外旅行も動き出しており日本のインバウンド再開において今か今かと世界中が待ち望んでいる状況です。
インバウンド再開の暁には勿論、東京も旅先として有力候補に挙がるとは思いますが、コロナの影響か人口の多い都市を控えた旅のカタチが増加する傾向は否めないのではと思います。
富裕層旅行者の思考や旅行タイプについて過去の記事でご紹介していますのでご参照ください。
また、富裕層に限らずにアフターコロナの旅行ニーズとしては、よりパーソナルなものになっていくはずです。
よって、インバウンド再開が富裕層からスタートするという想定としては、訪日旅行に胸を膨らませている外国の方々に日本各地の多様な旅行アイデアや情報を多く提供することが望ましく、また各地の活性化に繋がるのではないでしょうか。