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11月の訪日中国人、8カ月ぶりの1万人超え

ニュースでコラム20201218

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日本政府観光局(JNTO)は16日、11月に日本を訪れた中国人旅行客数が1万8,100人だったとの推計を発表した。前年同月比では97.6%減少したが、8カ月ぶりに1万人を超えた。1~11月の累計は前年同期比88.2%減の105万800人だった。

新型コロナウイルス感染症の流行拡大により、観光客の渡航が実質的に不可能な状況が続いている。一方で、11月30日から短期出張者向けの「ビジネストラック(ファストトラック)」と駐在員など長期滞在者向けの「レジデンストラック」が運用されている。また日本政府は、中国に対する感染症危機情報のレベル2への引き下げに伴い、11月1日から中国人渡航者の上陸拒否および上陸時のPCR検査受診対象指定を解除している。ただ、中国から日本への直行便は12月以降も大幅な運休・減便が続く。

11月の訪日外国人旅行客数は、全体で97.7%減の5万6,700人。14カ月連続で前年同月を下回ったが、前月(2万7,400人)比では約2倍となった。1~11月の累計は86.2%減の405万7,200人だった。

出典:NNA ASIA アジア経済ニュース
https://www.nna.jp/news/show/2131358

コラム

10月1日からの全世界を対象に条件付き訪日が可能となったその後、10月の訪日外国人は2万人を超える結果となり、前年同月比98.9%減の状況という寂しい結果でした。最新訪日外国人数は、11月は上記の通り前年同月比では97.6%減少状況にあり、地域はベトナムがダントツで続いて中国・韓国といったアジア圏からの訪日が増加傾向にあります。段階的な措置を行う中、様々な対策が行われ少しずつですが訪日外国人が増えていることに着目が必要です。

もちろん感染対策には万全を期して取り組むことは言うまでもなく最重要課題ですが、微量ながらも訪日外国人数増加傾向にある状況下において足を止めるのではなく、様々な角度から訪日外国人に向けて発信を続けることは、インバウンド観光客がメインターゲットであった企業や店舗に関わらず必要であることに違いありません。理由としては以下の通りです。

なぜ継続した発信が必要なのか

上記でいう訪日外国人は簡単に言うと、観光目的ではなくほとんどがビジネスであり、また短期だけでなく長期で滞在するものも含まれています。いずれにせよ彼らは訪問地周辺の観光をする可能性がゼロというわけではありません。宿泊を絡めた観光が全てではなく、半日または2~3時間、もっと少ない場合は隙間時間30分でもどこか観光する場所を探している可能性も否めません。

ビジネス街だけにチャンスがあるわけではない

ではビジネス街がある首都圏だけに集中するのでは?と思いがちですが万が一首都圏が滞在先だとしても、そこから日帰りで帰ってこれる距離までは観光圏内として捉えることが可能です。また、常識的に考え、24時間1週間通しで仕事をしているわけではないので、週に1~2日はお休みをとることも考えられますので、日帰りの距離を越えた遠出をすることも考えられます。すると1泊2日で観光目的とした訪問も可能です。

もちろん、ビジネス滞在者は仕事先でのランチやディナー、またテイクアウトやデリバリーも大いに考えられる為、首都圏でのレストランや配達専門の店舗は効率よく発信することが重要だと言えます。

まとめ

ビジネス滞在者ならば観光は厳しいと諦めずに、様々な期間で滞在するビジネス滞在者が空いた時間や休日に有意義に観光してもらるしくみを考えアプローチすることが必要です。またそこで動向を捉えることができればアフター・ウィズコロナ時代の観光が再開された際にも更に集客が可能なルートとして継続することも考えられます。

 

ABOUT ME
カイトマウリ
航空会社勤務の後旅行会社などを経て現在のJOINT ONEにてライターを行う傍ら、インバウンド(訪日外国人旅行)に関わる広告代理業務及びFAMツアー時のアテンダー、旅程管理、コーディネーター、一般インバウンドツアーガイドを兼務。 また、インバウンドONE(jointone.biz)のFacebookページ(https://www.facebook.com/jointone.net)では、毎週選りすぐりのインバウンド観光関連ニュースやその他、関連ニュースなどに週イチでFACEBOOK限定で独自の一言コラムを執筆。