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進化し続けるデジタル広告で海外マーケティング!訪日旅行者のニーズは検索広告で知る

進化し続けるデジタル広告で海外マーケティング!訪日旅行者のニーズは検索広告で知る

デジタル広告は日々進化し続けている。

その背景には、ユーザーのアクションやニーズの多様化があります。Googleによると、「検索で日々使用されるキーワードの 15% はこれまで見られなかったまったく新しいものである」ということです。

その為、多様化する検索語句に対応する為、広告配信の仕組みも進化していく必要があります。

そこで今回は、Google広告(検索広告)を例にとり、機械学習や最適化の進化と海外マーケティング(特に訪日旅行者のニーズ調査)への活用法を考察していきます。

 

◇◆検索語句の多様化

検索エンジンにおいて、日々検索されるキーワードの15%が新しいものであるということも驚きですが、3つ以上の検索語句を使用される割合は50%以上とも言われている。また検索広告において広告主が設定(入札)するキーワードと完全に一致しない検索語句の割合は70%以上というデータもあるなど、検索語句の多様化は世界中でこれからも進んでいくと想定されます。

そのように多様化する検索語句に対応する為、検索広告の配信精度やターゲティング拡張など機械学習の仕組みは常にアップデートされており、その代表がGoogle検索広告です。

 

◇◆広告運用のポイント

今回はGoogle検索広告の具体的なサービスの詳細はここでは触れませんが、広告を運用する際に抑えておくべき考え方を3点ご紹介します。

1.GOOGLE広告に出来るだけ多くの情報を与える

広告配信・運用を行う際、機械学習をより最適化できる方向へ導く為、過度な設定を行い、配信ボリュームを減らさないようにすることが重要です。

サービスの内容によって、販売、会員登録、資料請求、LP誘導など目指すコンバージョンの種類は異なりますが、そのコンバージョンの内容を正しくGoogle広告に設定すれば、コンバージョンする確率の高いユーザーを探してくれる精度が向上しています。

その為、Google広告の機械学習がうまく働くように、配信期間や配信ボリュームを出来るだけ多く与えて、効果を最大化するということが、1つ目の重要な考え方です。

出来るだけ多くの情報を与える為には、配信エリア、時間、デバイス、露出媒体などの条件は出来る限り設定はせず、配信ボリュームを多く確保しましょう。機械学習を最大限に発揮させる為には、不要な絞り込み設定は不要です。

2.機械と人の共同作業

2つ目は「機械」と「人」が協力して運営するという考え方です。広告配信の設定は当然基本的には「人」が行うのですが、「機械(学習)」を有効に働かせ、それにより導き出された結果を「人」が分析し、より良い結果の期待できる指示を再度「機械」に出す、ということを繰り返し、PDCAを回していくというイメージです。

一例として、Google検索広告には、レスポンシブ検索広告という機能があります。この機能は、検索広告を配信する際、人の手によって入稿した広告文(見出しと説明文)をGoogle広告側でユーザーに合わせて自動に組み合わせて配信する機能です。つまり、あるユーザーがクリックやコンバージョンしてくれる可能性が高い広告文の組み合わせを機械が判断し、配信してくれる仕組みです。レスポンシブ検索広告とは別に、指定した見出しと説明文の組み合わせで配信できるテキスト広告機能も当然あったのですが、2021年7月からGoogle検索広告におけるデフォルト設定はレスポンシブ検索広告のみになりました。このことからもGoogle広告の機械学習や自動入札機能の精度が高まっていることがうかがえます。

その為、「機械」の機能を理解しそのパワーを最大化できるよう「人」の手により監視・調整・分析していくということが、広告運用において「人」に求められるスキルとなります。

 

3.検索語句(クエリ)の分析

Google検索広告では、検索結果に表示させたいキーワードを購入し、自社サービスをPRします。その為、購入(入札)するキーワードの設定はとても重要です。ただ、上述した通り、広告主が設定するキーワードと完全に一致しない検索語句は70%以上あるというデータにある通り、検索語句は多様化している為、実際に検索されたキーワードである検索語句の分析が3つ目のポイントとなります。

※ここで言う「検索語句」とは、実際にユーザーが検索に使用したテキスト。「キーワード」は広告主が、購入(入札)対象とするテキスト。

この検索語句とキーワードのミスマッチは、広告配信後に人の手によって調整していく必要があります。また、購入するキーワードに関連する検索語句にも表示される設定にもできる為、表示させたくないキーワードを除外設定する必要もあります。

除外設定の例として、例えば、東京都の観光客誘致を目的とした検索広告で、「東京 投資物件」、「東京 移住」などで検索したユーザーに表示されてしまうなどです。ターゲットから外れる為、「投資物件」や「移住」のような検索語句で広告が表示されないよう除外キーワードに設定する必要があります。

 

◇◆海外マーケティングへの活用

Google検索広告は海外マーケティングでも有効な手段となります。上記を踏まえて、海外マーケティングにどのように活用できるか見ていきましょう。

1.プロモーション

サイトへの誘導、コンバージョンの獲得など目的に応じたプロモーションが可能。検索広告は、特に顕在層へのリーチに適しているメニューです。それは「検索」という行為が、あることを「知りたい」、「買いたい」など、ユーザーニーズの表れであるからです。旅行という観点からは、「行きたい場所(国)」などに関連することを検索します。当然、訪日外国人旅行者も旅行前に行きたい場所や興味のある場所に関連することを検索する為、検索広告は海外マーケティング活動でも有効な手段となります。

2.調査

検索広告は広告活動に力を発揮することは当然ですが、海外市場調査の一つの手段としても活用できます。キーワードを3種類あるマッチタイプの内「部分一致」タイプで購入し、より多くの検索ニーズを探っていくという形がお勧めです。マッチタイプは以下の通りです。

完全一致

キーワードとまったく同じ意味または意図の検索が、広告の表示対象となる。3種類のキーワードマッチタイプの中で、広告の対象にするユーザーを最も絞り込めるのが完全一致。

 

部分一致

指定したキーワードに関連する内容の検索が広告の表示対象となる。これには、キーワードの語句そのものは入っていない検索も含まれる為、より多くのユーザーにWEBサイトをアピールできるほか、キーワード作成にかかる時間を節約し、成果の上がっているキーワードに投資を集中できることが特徴。部分一致は、他のマッチタイプ(完全一致、フレーズ一致、除外キーワード)を指定しなかった場合に、自動的にすべてのキーワードが割り当てられる、デフォルトのマッチタイプとなっている。

 

フレーズ一致

キーワードと同じ意味の内容を含む検索が広告の表示対象になる。文言に差があっても、同じ意味に解釈できる場合は一致と見なされる。また、キーワードよりも具体的な情報を追加した検索も一致。フレーズ一致は、デフォルトの部分一致よりもターゲットを絞り込むことができ、完全一致よりは柔軟なマッチタイプ(完全一致と部分一致の間の役割となるイメージ)。フレーズ一致を使用すれば、お客様の商品やサービスを検索しているユーザーだけでなく、それ以外のより多くのユーザーにもリーチできる可能性がある。

Google広告ヘルプ キーワードのマッチタイプについて:https://support.google.com/google-ads/answer/7478529

つまり、海外マーケティング、特に訪日外国人旅行者のニーズ調査においては、まずは部分一致をうまく活用し、実際に検索されるキーワード(=検索語句)を拾い上げながら、あらたなニーズ(キーワード)を発見していくことが重要です。

そして、発見したキーワードに対して、どのマッチタイプで購入するか検討し、購入するキーワードリストを随時調整していきます。

ただし、注意点もあります。購入するキーワードの語句そのものが入っていない検索も含まれる(広告表示される)為、目的に反するものやネガティブなキーワードにも費用を払ってしまう可能性があります。その為、部分一致を多用する際は検索語句を日々監視しながら調整し、必要に応じて除外キーワード登録をしていくなどの作業が必須となります。

キーワードリストの調整と並行し、キーワードごとのクリック率、コンバージョン率、サイト滞在時間、キーワードと広告文の相性などを分析することで、検索広告は訪日旅行者の興味・関心を理解する為の有効なツールとなるでしょう。

 

◇◆まとめ

今回はGoogle検索広告の表面的な部分のみご紹介しました。実際の運用にあっては、広告アカウントの設計、予算配分、入札戦略、ターゲティング、クリエイティブ(広告文)、コンバージョン設定など様々なことを明確な目的の元に検討する必要があります。

特に訪日外国人旅行者へのプロモーションと同時にニーズ調査もご検討されている方はお気軽にご相談ください。

インバウンド市場は日進月歩で変化している為、多くの経験や知識を要します。

進化するデジタル広告。それを最大限に活用できるかは、今のところまだ「人の力」に掛かっていのが現状です。

 

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Shimada
海外及び訪日インバウンド専門の広告代理店でマーケティング全般を担当しております。